日々のこと

更年期からの「うっかり」をなくす方法

更年期からのうっかりをなくす、たった1つの方法

「あっ、また忘れてた……」
そんな“うっかり”が増えてきたと感じることはありませんか?

更年期世代になると、ホルモンバランスの変化により、集中力や記憶力が一時的に低下することがあります。
仕事の予定、買い物リスト、家族の用事――
やることは山ほどあるのに、気がつけば何かを忘れていて、自己嫌悪に陥ってしまう……。

でも、大丈夫。
それは「あなたがダメになったから」ではありません。
脳のキャパシティがちょっとだけ疲れているだけなんです。

そんなあなたにこそ知ってほしい、
「うっかりをなくす」ための、たったひとつの大切な方法をお伝えします。


まずは、「私はそんなに忙しくない」と唱えてみて

40~50代は、仕事でも家庭でも責任が増える時期。
親の介護、子どもの進学、職場のリーダー業務……
自分のことは後回しで、毎日が“こなす”ことでいっぱいになっていませんか?

でも実は、私たちの「忙しい」という感覚は、
脳が作り出している思い込みかもしれません。

米国メリーランド大学のジョン・ロビンソン博士が行った「全米時間配分調査」では、
人は「自分はとても忙しい」と感じていても、
実際には体感している時間の3分の2程度しか働いていないということがわかりました。

しかも、「忙しい」と思っている人ほど、実際とのギャップが大きいのです。

つまり、「私、最近忘れっぽいかも……」という時ほど、
まずは深呼吸して、こう言ってみてください。

「私はそんなに忙しくない」

このひと言が、あなたの脳に「落ち着いていいよ」という信号を送ってくれます。
それだけで、思考がクリアになり、物忘れも減っていくことがあるのです。


忘れ物の本当の原因は、脳の“キャパオーバー”

人の脳は、一度に処理できる情報の量が限られています。
タスクが頭の中で渋滞を起こしていると、
「やろうと思ってたのに忘れてた……!」が起こりやすくなるのは自然なこと。

大切なのは、「脳に覚えさせようとしないこと」。
つまり――

タスクは“書き出して”管理すること

紙の手帳でも、スマホのメモでも、ふせんでもOK。
「今日やること」「今週中にやること」を見える化して、
優先順位をつけましょう。

そして、ひとつ終えたら線を引いて消す。
この「消す」という行為が、小さな達成感をくれて、
やる気のエネルギーをチャージしてくれます。

「覚えておかなくちゃ」から解放されるだけで、
心にぐんと余裕が生まれてくるはずです。


楽しみは“後回し”にしないで

最後に、もうひとつ大切なこと。
それは、「自分の楽しみ」も、ちゃんとスケジュールに入れること。

例えば、趣味の教室やカフェタイム。
「忙しいから、また今度にしよう」と後回しにしていませんか?

でも、それを繰り返していると、
「私の人生、誰かのためだけにあるみたい」と感じてしまうことも。

やるべきことも大切だけど、
“やりたいこと”もちゃんと守ってあげることが、
心のゆとりと、自分らしさにつながっていきます。


「うっかり」は、心の声かもしれない

タスクを忘れる。予定を飛ばす。
そんな“うっかり”が続くとき、
それは単なる記憶力の問題ではなく、
あなたの心が「ちょっと休みたいよ」とささやいているのかもしれません。

まずは、「私はそんなに忙しくない」と自分にやさしく声をかけて。
そして、頭の中を“書き出す”ことでスッキリ整えて、
ちょっとした楽しみを、自分にプレゼントしてみてください。

うっかりをなくす、たったひとつの方法――
それは、“心に余白をつくること”です。