こんにちは。更年期トータルケアインストラクターの永田京子です。
今回は、自分を守るために、大切なお話。間違いやすい「更年期うつ」と「うつ病」についてです。
【よくあるご相談】
「人と会うのが億劫だと感じる」
「うつうつとして、やる気が出ない、集中できない」
「イライラして人に当たってしまうことがある」
「調子の良い時と悪い時の差が激しい」
このような経験が、思い当たる方は、ぜひ最後までご覧ください。
<今回の動画の内容>
・「更年期うつ」と「うつ病」の違い
・ 40代のうつ症状は、何科に行く?
・【対策1】うつうつとしたときに押したいツボ!
・【対策2】うつ予防の体操
・「まぁいっか!」の気持ちで行こう!
更年期うつとうつ病の違い
何をしても体調がいまひとつ。具合が悪いのは、更年期のせいだろう。そう思っていたら、実は重大な病気が隠れていたと言う可能性もあります。そんな時に備えて、知っておきたい症状や、医療機関との付き合い方、対策ケア方法をご紹介します。
「更年期うつ」についてです。
「更年期うつ」と「うつ病」は違うということを知っているでしょうか。
原因が違うので、いくべき病院も、治療法も異なります。
見誤ってしまうと、なかなか改善しない、長引いてしまう、ということがありますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
では順番に解説していきましょう。
「更年期うつ」の原因は、女性ホルモンの低下によるものです。女性ホルモンが減ると、一時的な気分の落ち込みや、睡眠障害で悩まれる方も増えます。また、この時期は、親の介護や、子供の受験や巣立ち、仕事でも責任ある立場になってくるなど、家庭や職場での環境も大きく変化しがちです。体の不調や、環境変化、様々なことが重なると、どんな形でも気が滅入ってしまいます。このように、女性ホルモンの減少から来る一過性の気分変容を「更年期うつ」と呼ばれます。治療としては、婦人科へ行き女性ホルモン補充療法を行います。
「うつ病」の場合は、原因は主に、脳内の神経伝達物質の異常です。そのため、精神科や心療内科へかかります。「消えてなくなりたい」と思うことがあったり、「社会生活ができなくなってしまう」など命に関わるうつ病、治療としてはカウンセリングや抗鬱剤などが処方されます。
また、「更年期うつ」と「うつ病」が両方重なっているということもあるようなんです。
お医者さんたちの話によると、現状では、医療機関の「科」を超えた連携は進んでいないようです。
違った科に行ってしまい、投薬治療をしても改善せず、かえって症状を長引かせてしまうと言う方もいらっしゃるようです。
なので、患者になりうる私たちが正しく知っておくというのは、とても大切です。
40代からの「うつ症状」は何科に行く?
ちなみに、日本女性医学学会のホームページでは、更年期世代でうつっぽさを感じたら、まずは婦人科や更年期外来など、「更年期治療」に力を入れている医療機関へ行くことをおすすめしますと、記載されています。
【対策1】うつうつとしたときに押したいツボ!
「更年期だから仕方がない」よりも「自分でも何かできることがある」だと、心の余裕が変わるものです。そこで、いくつか対策ケア方法をご紹介していきます。
まずは、ツボ押し!ここでご紹介しているツボは、ストレスで乱れた自律神経を正常に戻すことを助けてくれたり、気持ちを落ち着かせてくれますよ。
うつうつとする時、不安な時に試してみてください☆
合谷(ごうこく):手の甲の親指と人さし指の骨の付け根(やや人さし指側)にあるツボ。反対側の手の親指を「合谷」にあて、気持ちいいと感じる強さで押します。それぞれ約5秒×5回程度。揉んでもOK!!
神門(しんもん):手首の横じわの小指側の少しくぼんだ場所にあるツボ。です。「痛気持ちいい」程度の強さで5秒×5回程度。最初に左手首を、次に右手首を刺激すると良いですよ☆
【対策2】うつ予防の体操
うつ症状の改善には、有酸素運動がオススメです!
米国デューク大学の研究によると、「うつ病」と診断された患者さん男女156名(50歳以上)を対象に一回30分の有酸素運動を週3回、16週間、実行したところ、60・4%の人がうつ症状が改善されて「うつ病」と診断されなくなった。
しかも、改善した人たちはその後、90%近くの人が10ヶ月も改善効果を維持し、再発率はたったの8%だった。
ハーバード大学に在籍した約17,000人を対象に、運動と心の健康レベルの調査では、
一週間に3時間以上の運動をした人がうつになる危険性は、一週間に一時間以内しか運動をしない人より二七%も低い、ということがわかっています。
「有酸素運動」とってもおすすめです。
ウォーキングとか、軽いランニング、水泳なんかも良いですよね。
「まぁ、いっか」の気持ちで行こう!
更年期うつの場合は、女性ホルモンの切り替えに体が慣れて、自律神経が安定すれば、体の不調もうつうつとした気分も落ち着いていきます。
団体を立ち上げた時に1014名に実施した「更年期に関する」アンケート調査では、更年期を抜けたら霧が晴れたようにすっきりしたと言う声を多くいただいています。
「更年期はいつもと違う」ということを思い出して、あせらず、「いつもよりスローペースでもOK」、「立ち止まってもオーケー」思い通りにならないことがあっても、「まぁ、いっか」と言う。言い聞かせる。そんな、大きな気持ちで過ごしていきましょう。
更年期には、必ず終わりがありますから。
大切な決断は焦らずに、体調の良い時にしてくださいね!
更年期を知っているだけで、人生を大きく守れます。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
永田京子