「お昼なに食べた?」、「最近どう?」
私たちの日常は「質問」にあふれています。
質問の仕方によって、相手から引き出せる答えが変わったり、
また自分自身の行動が変わることを知っているでしょうか。
今回はそんな「質問力」について一緒に考えていきましょう!
質問と出てくる答えについて
次の2つの質問を比べてみてください。
また、それぞれの質問をされた時の、
あなたなりの回答を考えてみてください。
1.「なんで宿題ができないの?」
2.「どうしたら宿題ができるの?」
みなさんなら、それぞれの質問に対して
どのように答えますか?
1に対しては、「時間がなかったから」
「やる気がなかったから」などの
“言い訳”が思い浮かんだのではないでしょうか。
一方で、2に対しては、
「早く起きて宿題をする」
「遊びにいく前にやる」など、
できる方法や可能性を考えたのではないでしょうか。
どちらも「宿題をしていない」というシチュエーションですが、
2つの質問には大きな違いがあります。
英語にすると、わかりやすいのでみていきましょう。
1.「なんで宿題ができないの?」
Why can not you do your homework?
Why can not…、
これは、できない理由を尋ねています。
つまり、「言い訳」を聞いているわけです。
2.「どうしたら宿題ができるの?」
How can you do your homework?
How can…、
これは、どうしたらできるかを尋ねています。
つまり、可能性や、できる方法を聞いています。
私たちは意識的にも無意識的にも、
聞かれた質問に対して素直に答えます。
もし自分が相手に何かの質問をして
「あの人は言い訳しか出てこないわ」と思ったら、
それはその人が言い訳の多い人ではなくて、
もしかしたら「質問力」の問題かもしれません。
質問で自分自身も変わる
質問で出てくる答えが変わってくるというのは、
人に対してだけでなく自分自身にも当てはまります。
例えば、私は「ちぇぶら」という
更年期サポートの活動をしているのですが、
体の中で性ホルモンが大きく変動する
更年期には、心や体がときに思い通りに動かないことがあります。
もちろん症状に個人差はありますが、
なかには、自分自身にポジティブな
感情が持てずに悩んでしまうことも。
そんな時に思考のクセとして
“why can not”「なんで私はできないの?」など、
できない理由を自分に質問すると、
ダメな理由をついつい探してしまいます。
すると、言い訳ばかりが思い浮かび、
そんな自分に自己嫌悪…なんてことも。
もし心当たりがある!という方は、
自分への質問を、
“How can”「どうしたらできる?」
に置き変えてみてください。
「どうしたらできる?」と自分に尋ねて、
自分に意識を向けると、もしかしたら
「睡眠不足がつづいて体もしんどい」
という状態に気づくかもしれません。
すると、
「今日は早く寝よう。メールの返信は明日だ!
まずは自分を整えることが優先!」
と考えを切り替えたり、
また「栄養のあるご飯を食べて自分の体を労わろう」と
行動を変えたりすることができるはず。
ついつい自分を追い詰めてしまう。
いつも言い訳を探してしまう。
思い当たるかたは、よかったら前向きになる
“How can”の質問を試してみてくださいね!
永田京子 / ちぇぶら